ウーパールーパーの生態について:その5

製作:前橋工科大学大学院 阿部 泰宜

お久しぶりです。
「うーぱーず・ねすと」も第5回です。

うちのうーぱーは今も元気です。
成長のスピードはどうやら遅くなってしまったようですが、
これ以上大きくなられても困るのでコレはコレで良し。

そうそう、私がうーぱーを飼い始めてからだいぶ経ちましたが、
今のところ2匹を一緒の水槽で飼っていても、ケンカ(のようなもの)をしたことはありません。
というか、両方ともボーっとしているため同居人には興味がないようです。
ホント温厚な種族です。攻撃性ゼロですね。

 一見仲良さ気ですが…。

時には、

 仲間を足蹴にしたり。

(そういえば、あまり過密に飼っていると共食いすることもあるのだとか…)

さて、今回はうーぱーの病気について取り上げてみたいと思います。
とはいっても、うちのうーぱーたちが大きな病気になったことがないため、
他の方の「うーぱー病気談」を基に構成することになります。
こういう病気があるらしい程度で読んでいただくことになってしまいますので、
症状や治療法などは不正確なものかもしれません。
どうかご了承ください。

さて、うーぱーどもは両生類なので鱗がありません。
皮膚を守るために薄い粘膜を分泌しています。
そのためうーぱーを手で触ると微かにニュルっとします。

何となくうなぎのようです。(その味も…)
その粘膜に守られた皮膚は非常にデリケートなため、傷がつきやすかったり、
水質によっては肌荒れを起こしてしまうことがあります。
人がうーぱーを手で触るときも手を水温に慣らしてからでないと、
なんと火傷してしまうのだとか。

軟弱な生き物です。

で、うーぱーが外傷を負った場合には、
テラマイシンペニシリンなどの抗生物質を水1L当たり1〜2滴を治るまで投与します。
肌荒れの場合には水質が悪化していることが考えられるため、水換えが必要です。
また、白点病、尾ぐされ症状などの細菌性の病気である場合には、
0.7%食塩水で一昼夜飼育し様子を見ます。
グリーンFメチレンブルーという薬品を用いる方法もあります。

また、寄生虫に対しても注意が必要です。
中でもイカリムシという寄生虫に寄生されることが多いようです。
この寄生虫は水生生物の皮膚に突き刺さり、筋肉から栄養を吸収しながら生息する寄生虫です。
なかなか性質の悪い寄生虫のようで、
イカリムシを根絶するためには、水を換えながらの薬品の投与が必要です。

寄生虫を心配する面においては、うーぱーの食事にも気を使わなければいけません。
基本的に生きエサであれば何でもいけるうーぱーたちですが、
そのエサとなる生物に寄生虫が付いている場合には、
それがそのままうーぱーにも寄生してしまうことになります。
噂によると、ショップで売られている小赤の金魚はかなりやばいそうです。
そんなわけで生きエサには十分に注意するようにしましょう。

ここまで薬品を使った治療法をいくつかご紹介しましたが、
両生類の肌がデリケートなことを考えて、出来るだけ薬品の量は控えめにした方が良いでしょう。
また、薬品を使った場合には水槽内の微生物も死滅させてしまうため、
水質が悪化し、病状をさらに悪化させかねません。
薬品の投与には十分な注意が必要です!

また、病気ではありませんが、
うーぱー水槽底部に砂利などを敷き詰めますと、
エサと勘違いして砂利を食べてしまうことがあります。

非常に細かい砂であれば糞として排出されるそうですが、
最悪の場合には、喉に砂利を詰まらせて死んでしまうことがあるそうです。
そのため、水槽底部には砂利を敷き詰めない方が賢明です。
同様に、うーぱーの口の大きさに合った貝類にも注意が必要です。
ちなみにうちのは、人工飼料のエサを喉に詰まらせてもがいていたことがあります。
エサが喉の中で徐々に溶け始めたので何とか飲み込むことが出来ましたが、
あの時はさすがに焦りました。

さらに、うーぱーの間抜けな症状として、
腹部にガスが溜まり、腹を上に向けて浮かぶことがあります。
この状態で放っておくと必ず死ぬそうなので早めの対応が必要です。
対応としては腹部を下から上にマッサージしてガスを吐出させる方法があります。
しかし、これには熟練の業が必要であるらしく、うまくいかないことがあるようです。
そんな時には針を使ってうーぱーの腹を刺しましょう。
そうすればガスは抜けていきます。
これなら簡単です。





……。



いやいや。
それムリ。

さて、うーぱーに適している水質とはどんなものなのでしょうか。
アンモニア態窒素や亜硝酸態窒素、硝酸態窒素のような窒素成分による水質汚濁の場合には、
水換えをすることによって簡単に水質を維持できます。
私のようにめんどくさがりな人はろ材を用いて、水質浄化を図り、
水換えの頻度を少なくする方法がオススメです。
私の飼育経験から言えば、窒素成分にはそれほど気を使わなくてもいいような気がします。
アンモニアにだけ気を配っていればいいかと。
…とはいっても、私の場合、水槽がミニビオトープになっているため、
窒素成分は全くと言っていいほど蓄積されないのです。
先日の水換えは5ヶ月ぶりでした。
(さすがにちょっとやり過ぎかも…)

また、pHに関してもそれほど神経質にはならなくてもいいような気がします。
水換え時のpHショックにだけ気を使ってあげれば十分です。
pHがあからさまに高かったり低かったりした場合には、
それは水質が相当に悪いか、pHに影響する物質が水槽内に入っているかのどちらかです。
ちなみに私のうーぱービオのpHは7.75でした。
ちょっと高めですね。
それでもうーぱーは元気なので問題ないと思います。

一番注意しなければいけないのは水温です。
うーぱーの場合には、水温は低いほうが適しています。
一応メキシコの高地出身ですからね。
あまり高すぎると食欲が無くなってしまったりするのだとか。
夏などは非常に危険です。
水温が30℃を越えるようなら何らかの対策が必要です。
ヒーターを使って水温を上げるのは簡単ですが、
水温を下げるのは意外に大変です。
手っ取り早い方法は、扇風機を水面に当てる方法です。
安く済みますが、効果もそれなりしか期待できません。
効き目がありそうな水槽用のクーラーは、結構なお値段がします。
その他、氷を浮かべる、蛍光灯を消す(うーぱー水槽では常時付けておく必要はありませんが)、
などの方法がありますが、
ある程度のコストを覚悟するならば、エアコンで室温を調整するのが最も効果的です。
一日中つけっぱなしというもの大変ですけれど…。

忘れてならないこととして、
最もうーぱーの体調管理に必要なのは、彼らの様子をよく観察してあげることです。
なかなか行動や表情(?)に変化の出ない生き物ですが、
だからこそ、その変化にいち早く気づいてあげられるよう、日頃の観察を怠らないようにしましょう。

それではまた次回のうーぱーず・ねすとで。

参考文献
http://www.hi.hkg.ac.jp/_liken/jp/axolotl.html
http://homepage1.nifty.com/mercedes-iwasaki/era/
http://www.jpd-nd.com/ill_09.html
http://www.fureai.or.jp/~ikumi/chie.html
http://www.geocities.co.jp/AnimalPark/4913/upa_what/what.html

協力
環境技術研究所  前橋工科大学梅津研究室

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