中間宿主編:用語「貝」説!

製作:前橋工科大学大学院 阿部 泰宜

第四回は、中間宿主を取り上げてご紹介していきます。

大抵の貝類は、寄生虫の中間宿主になっています。
サカマキガイは、肝蛭(カンテツ)などの吸虫類の中間宿主ですし、
カワニナは、肺吸虫の中間宿主です。
また、タニシも肝吸虫の中間宿主となっています。

<中間宿主> (ちゅうかんやどぬしorちゅうかんしょくしゅ)
寄生虫が幼生と成体とで宿主を変える場合、幼生時の宿主をいう。
例えば、肝蛭(かんてつ)はヒメモノアラガイが中間宿主で、ウシ・ヒツジなどが最終宿主。

<寄生>
広義の「共生」の一形態。
ある生物が他の生物の体内に侵入したり体表に付着して、栄養分を吸収したり生息場所を得ること。
前者を「内部寄生」、後者を「外部寄生」という。
寄生する生物を「寄生者」、
寄生される生物を「宿主(やどぬし)」または「寄主(きしゅ)」と呼ぶ。
寄生虫の中には、一生のうち一時期だけ寄生する「一時寄生」、
一生を同じ宿主に寄生する「定留寄生」、
2種以上の宿主を必要とする「異種寄生」がある。

よーするに、中間宿主を必要としている寄生虫は
「異種寄生」な寄生虫です。

一般的に、野生動物にとって寄生虫は迷惑な存在であり、
寄生の過程で余計な害を与えることもあるのですが、
宿主に大きなダメージを与えない程度に栄養をもらい細々と生きている寄生虫が多いようです。
むしろ、寄生虫を全て悪いものと考えることはできず、
「チンパンジーの回虫を駆除したら花粉症になってしまった」
という実験結果がある程です。
科学的に解明されているわけではありませんが、
実験的・経験的にはサナダ虫を含む多くの寄生虫が、宿主のアレルギーを抑える働きをするようです。
人間もチンパンジーも同じ霊長類なので、アレルギーに関しては同様であると考えられます。
事実、寄生虫保有率の低下とともに、
花粉症やアトピー患者の数は増加しているという結果も出ています。

参考文献
http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%C3%E6%B4%D6%BD%C9%BC%E7&kind=jn
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=600
http://wing.zero.ad.jp/~zbd88323/pc/p001.html

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