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日刊マツリョウ

前橋工科大学梅津研究室 松澤良多が真面目に出来るだけ毎日綴ります。


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COD Daily  平日のみの更新となりました。ゴメンナサイ。

  7月5日 実際に計測してみました

  7月8日 実際に計測してみました その2

  7月11日 オゾン曝気によるCODの変化

  7月15日 海水のCOD

  7月19日 COD分解溶液の中身

  7月25日 TOC

  7月26日 △池のCOD濃度

  7月27日 25日の訂正





COD 5月 6月 7月





7月5日 実際に計測してみました

 およそ1ヶ月振りの更新です。サボっていて申し訳ありません。
今回は海水3種、閉塞空間の淡水1種のCOD濃度を測ってみました。
デバスズメダイのいる水槽の海水2種類、ヒラメのいた水槽の海水、大学内の△池と呼ばれている池の水の計4種類です。
 レンジが3種類あるので、全レンジ一つずつ合計12本の計測を行いました。
 ここで簡単に作業の流れを示したいと思います。
まず、リアクター(サンプルを加熱分解するための機器)の温度を150℃まで上げます。次に各レンジに試料を適量入れ、2時間加熱します。そして加熱後は冷ましてから計測する。(目安として室温程度)
という順序で行いました。
 時間はかかりますが簡単に計測することが出来ました。しかし測定結果のほうはそう簡単には出てくれませんでした。
 すべてのレンジでまともな数値が出ませんでした。レンジ1500mg/Lではすべての試料がリミットを示しました。手順も試料の分量も間違っていませんでした。
 何故、このような結果になったのでしょうか。
考えられる原因として、冷ましている間にピークを向かえてしまい、信頼の低い値が出たのではないかと思います。
なので次回同じ条件で実験を行い、冷ましている間のピークを見つけたいと思います。それによって正確なCOD濃度を出すことが出来るのではないかと思っています。


7月8日 実際に計測してみました その2
 今回は前回の反省を踏まえて測定方法を若干変更して行いました。
 加熱までは前回と同じ方法で行いましたが、測定時に15分間隔で測定していき、値が一定になるまで測定していきました。サンプルはヒラメのいた水槽の海水と比較のための水道水です。
 結果はこのようになりました。
この結果から思ったことがいくつかある。
まず、水道水の方なんですが、こちらの図からもわかるようにレンジ150mg/Lの方はある値を除いての平均値が7.5mg/Lとなった。しかし、レンジ1500mg/Lでは上がったり下がったりしていて正確な値とは言い難い。また、レンジが1500にも関わらず最大値が76mg/Lというのも問題である。なので水道水はレンジ150mg/Lで測ればよいことがわかる。(15000mg/Lではすべて0だった)
 次の海水の方は、全く持って不自然な値しか測定できなかった。レンジ150,1500mg/Lではすべてリミット(150mg/Lの120分後の値は0)であった。
また、15000mg/Lではの様な値となった。グラフの挙動はなかなかいいと思うのだが、数値に問題がある。水道水と同様にレンジが15000mg/Lなのにも関わらず、最大値が300mg/Lと桁があまりにも違いすぎるために信用性に欠けてしまう。
対処として次は希釈をしてからレンジ150と1500で測定してみたいと思う。
希釈は2倍、4倍を考えている。


7月11日 オゾン曝気によるCODの変化
 表題の通りオゾン曝気によるCODの変化を調べてみました。サンプルはたびたび登場するデバスズメダイ水槽の海水です。単純に海水をオゾン曝気の2、4、12、24時間後のものを計測しました。初期値を知るために原水も調べました。
 結果はこのようになりました。2倍に希釈しているために平均値を2倍しました。上段の回数は時間を置いて計測したものです。(1回目:直後、2回目:30分後、3回目:1時間後)
通常の汚れた水(湖沼・海洋)と言ってもせいぜい10.0mg/Lです。にも関わらず2000以上の値が出てしまった。明らかに不自然です。
 今回と以前のことからわかったことがあります。海水を測定するには特殊な手順を踏まなくてはいけないということです。これだけ高い濃度が検出されたということは今までの方法では海水を計ることが出来ないのです。海水に含まれいる有機物以外のもの(おそらく無機物)に反応してしまい、純粋に海水だけに反応できなかったのです。
 今度はこの海水を測定するための方法を調べていきたいと思います。


7月15日 海水のCOD
 3日も放置してしまいました。資料集めに手間取ってしまいました。言い訳です。
 海水のCODを測定してきましたが、なかなか値が出ませんでした。原因として考えられるのは塩素などの「妨害イオン」によるものだと考えられます。妨害イオンとは他の物質が発色に影響を与えてしまい、今回のような比色法を用いた場合では値が増えたり減ったりしてしまうものです。使用した海水は処理を繰り返し、こういったものが多く含まれていたのではないかと思われます。また、オゾン曝気している間に徐々に色が付き始めたのも影響していると思います。通常、オゾンには強い脱色作用があるため、曝気をすれば色が抜けるはずです。しかし、処理をすればするほど海水が茶色に近い黄色になりました。これは何らかの原因でフミン質が出てきたものだと思われます。現在、これらの発生原因の調査中です。


補足
CODの濃度測定に邪魔なもの
・妨害イオン:CODの場合、酸化させたいのは有機物だけであって、他物質が酸化してしまうとその分酸化剤の量が増えてしまいCOD濃度は上昇してしまう。逆に有機物が酸化剤ではなく他のイオンにより酸化してしまい、COD濃度が減少してしまう。これらの原因となるイオンのこと。今回の場合、塩素がそれにあたる。
・浮遊物質(SS):特に比色法で影響が大きい。光の反射を利用しているので反射の妨げとなる。
・色:SSと同じような理由。色の比較で濃度を決定するのに、最初から色が付いていると正しい値が出ない。


7月19日 COD分解溶液の中身
 これまで色々なCOD濃度を測ってきましたが、試薬の中身については触れていませんでした。海水のCODを測った際に有機物以外にも反応してしまい、正確な値が出ませんでした。何故反応したのかを知るために、使っている試薬の中身を少し詳しく調べてみようと思います。
 CODを測定するための試薬には「硫酸水銀(U)」、「蒸留水」、「重クロム酸」、「硫酸銀」、「硫酸」の5つが含まれています。内訳は硫酸水銀(U):1.0-1.5%、蒸留水:15.0-25.0%、重クロム酸:0.01-0.1%、硫酸銀:0.5-3.0%、硫酸:80.0-90.0%となっております。意外なことに硫酸が多く含まれています。ズボンが溶けました。
 ではなぜ、海水のCODがあれほどまでに高くなってしまったのでしょう。その鍵を握っているのはこの硫酸なのではと思いました。硫酸は中和剤として酸性化するために使われています。なので海水中の塩素はこの硫酸によって塩素になったのではないかと思います。確かに、海水を入れた廃液からは塩酸の臭いがしました。何故硫酸が?とも思いますが、今のところこの考え方が一番妥当なのではないのでしょうか。


7月25日 TOC
 今回は全く違うようで、実は似ているTOC(Total Organic Carbon:全有機炭素量)についてです。
 詳しい試験方法は書きませんが、これによって水中の有機物に含まれている炭素量を表すことが出来ます。この炭素量を有機物量とすればCOD濃度と同じになるのではないだろうかと考えたのです。
 まずは試しに大学内の△池を測定してみました。
結果は明日の「△池のCOD濃度」にて詳しく書きたいと思います。


7月26日 △池のCOD濃度
 昨日書いたとおりに今日は△池のCODについてです。△池にはメダカやドジョウといった水生生物や、浮き草やクレソンなどの植物が生えています。
 この△池の水質はさほど悪くはありません。ただ魚の餌や粉ミルクを投与しているために有機物の量が高いのです。この有機物をどうにかしようと思い、COD濃度を測定し、減少手段を検討しています。
 なのでまず△池のCOD濃度を知ることから始めてみました。測定方法は今までと同様です。目安としてTOCの値を使用しました。値は3〜5mg/Lとなっています。
 そしてCODの方は17mg/Lでした。なかなか高い値になっていました。環境基準値ではC類型で8.0mg/L以下となっているために、環境的にはかなりの有機物があると言ってもいいのではないでしょうか。しかし、有機物以外の酸化の可能性があるので一概に高いといえませんが、それらを調べる手段がないためこの値を△池のCOD濃度とします。おそらく有機物の量よりも不純物の方が少ないと見てよいでしょう。
 しかし、有機物量が高いことによる影響は未だ出ておりません。現在調査中であります。

7月27日 25日の訂正
 7月25日に「TOCとCODは同じである」と書きましたが、あれは全く違いました。
そもそもTOCとは水中に存在する有機物の炭素を表したものです。もちろん有機物のすべてが炭素で出来ているわけではありません。おおよそ6〜8割程度といわれています。
 もちろん有機物質中には水素・窒素・イオウ・リン等が含まれていて、これらの酸化による酸素消費はTOCでは測定されません。ともに有機性汚濁の指標として用いられますが、CODが、水中の有機物の分解に必要な酸素の量を求める方法であるのに対し、TOCは水中の有機物に含まれる炭素の量を求める方法であるというところに両者の違いがあります。
つまり単純にCODへと換算出来ないということです。ただし、実験的に一定の相関性を得ることが出来ればTOCからCODを推定することが可能だそうです。
 TOCは汚濁物質の分解のし易さによらない測定であるため水質汚濁の目安になるのではないのでしょうか。