吸着等温線

吸着等温線とは、固体(活性炭など)と被処理水を一定温度において接触させ、
平衡状態に達したときの液濃度と、そのときの固体単位重量当りに吸着した量の関係をグラフにしたものです。

具体的には、
一定温度のもとで、固体(活性炭など)の添加量を一定とし、吸着させようとする成分の濃度を変化させて
(濃度を一定として固体の添加量を変化させてもよい)、
十分に長い時間の実験を行い、加えた固体の単位重量当りにどれだけの量が吸着し、
そのときにどれだけの量が吸着されずに水中に残っているかを調べます。
長い時間実験を続けているうちに、やがて実験をそれ以上続けても、水中の成分の濃度が減少しなくなります。
これを平衡濃度に達したといいます。
つまり、平衡濃度に達したときが、その条件における最大の吸着量(平衡吸着量)となります。

吸着等温線は、
縦軸にqe(平衡時における固体単位重量当りの溶質吸着量 mg/g)、
横軸にC(溶液に残存した溶質濃度、つまり、平衡濃度 mg/L)
をプロットしたものです。
最も一般的なqe-C 関係は、
固体表面に溶質分子が分子の厚さだけ吸着される単分子層吸着です。
しかし、場合によっては、多分子層吸着もみられます。
Langmuirの吸着モデルは、単分子層吸着について確立されたもので、
Brunauer-Emmett-Teller(BET)モデルは多分子層吸着を考慮した等温式です。
BETモデルは、表面において被吸着質分子の層をいくつも形成し、
格々の層についてLangmuir式が当てはまるという仮定をおいたものです。
両式ともに表面での吸着エネルギーは均一であることを仮定しています。
また、Freundlichの吸着モデルは、表面エネルギーが一様ではない特殊な場合についてのものであり、
Langmuirの吸着モデルにおけるエネルギー項b が吸着熱の変化のための吸着量qe の関数となります。

Langmuirモデルの基本的仮定が、実際の水処理における吸着に対して成り立つことはないけれど、
水処理システムにおける吸着平衡のデータを表現するのにLangmuir式を用いると便利であることが知られています。
Freundlich式は水処理において粉末活性炭の比較によく用いられます。




参考文献
『ウェーバー水質制御の物理化学的プロセス』
『浄水の技術』



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