破過について

ろ過層に、上から下に向かって水を流して処理をする固定相粒状活性炭吸着では、
上層部(上流側)から徐々に吸着飽和に達し、
ある経過時間の後に、下部から不純物が吸着されないままで漏出し始めます。
このような点を破過点といいます。
縦軸に流出濃度をとり横軸に通水時間をとって描いた曲線を、破過曲線といいます。

吸着速度の大きい物質(フェノールなど)では、
10cm/minくらいのろ過速度で通水した場合、 ろ層の数十cm以下の短い区間で吸着が完了し、
吸着飽和に達してもう能力を失った層と、
まだ吸着能力を完全に保持している下部の新しい活性炭層の境い目が、
現に吸着が進行している短区間の吸着帯といわれる層をはさんで観測されます。
この吸着帯は一定速度で流出口へ移動し、
急激に破過します。急激に流出濃度が上昇するということです。

一方、吸着速度の小さな物質の場合には、
明確な吸着帯の形成がみられず、通常用いられる程度の厚さの吸着床であれば、
通水開始直後からダラダラと破過が始まり、ゆっくりと流出濃度が上昇していく形をとります。
そのため、吸着飽和に達したかどうか、あるいはどの程度吸着したかが明白ではなく、
活性炭の交換の時期がはっきりしません。




参考文献
『浄水の技術』



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