尿素についてです。


尿素はH2NCONH2という分子式を持った化合物です。
このような日本名がついている分子はかなりめずらしい存在です。
英語では「urea」ですが、これも「urine」(尿)から来ているものと思われます。

尿素はその名の通り尿の中から発見されました。
成人はだいたい1日30gほどの尿素を排出するといわれます。
こんなにも大量に作られるのは、尿素が窒素化合物の代謝(体内での化学変化)の終着駅であるからです。
動物はタンパク質をはじめとした窒素化合物をたくさん取り入れ、不要になった分は分解して排泄します。
窒素化合物の分解された最も単純な姿はアンモニア(NH3)ですが、実はこれは有毒です。
そこでアンモニアを安全な尿素の形に変換して貯えておき、たまったら捨てるという方式を採用しているのです。
といっても尿素はただの老廃物というわけではなく、筋肉や組織の中にもかなりの量が存在しています。



尿素の特徴・・・

尿素は、皮膚の水分の蒸発、吸収、保持する作用をつかさどるNMF(次項目参照)の主要成分の一つです。
また、創傷治癒作用、つまり傷が早く治る作用や細胞賦活作用(細胞を活き活きとした状態にする)があるそうです。
その他、弱いが殺菌作用もあるみたいです。



NMFとは

Natural Moisturizing Factorのことで、自然(天然)保湿因子ともいいます。
皮膚の一番外側の角質層の中にあり、水になじみやすく水分を保持する物質のことです。
NMFはいくつかの成分からなっています。
主な成分は、アミノ酸類、乳酸、 尿素、クエン酸塩などで、いずれも水分をかかえこむ力があります。
このためNMFには角質間の水分を保持する働きがあり、肌をみずみずしく保つという重要な役割を果たしています。
ただし、肌の保湿を考えるうえで、NMFだけでなく、細胞間脂質や皮脂などの油性成分、真皮内にあるムコ多糖類も重要です。
化粧品中にはこれらの成分が保湿剤として配合されているものもあります。




尿素がアンモニアになるには?

尿素にウレアーゼを反応させると、アンモニアを発生させるそうです。


じゃー、「ウレアーゼ」って何?

生物界に広く存在する酵素(体の中で起こっている化学反応の触媒(自らは、何の化学変化も受けずに、他の物質の化学反応を起こしたり、早めたりする働き)の役割を果たす、たんぱく質。)の一種です。
これまでに胃酸を中和する機能を持つことが解明されています。
が、
最近、ピロリ菌の接着因子としての機能が発見されました。




ちなみに「尿」とは?

尿(にょう)は、腎臓により生産される液体の形の老廃物です。


成分は

約98%が水分で、約2%が尿素、その他微量の塩素、ナトリウム、カリウム、リン酸、クレチアニン、尿酸、アンモニウム、ホルモンを含みます。
閉経した女性の場合は、女性ホルモンも含みます。

一般的に臭いものと思われがちですが、腎臓が健康な場合は無菌・無臭です。
色は水分比率によりますが、おおむね黄色。
排出して時間が経つと、尿素に細菌がとりついてアンモニアが発生、尿臭を放つそうです。
(放っておいてもアンモニアが発生しそうですね。)

体調に問題がある場合は、尿にタンパク質、血液、ウィルス、細菌が混じる事があります。
また最近は測定技術の進歩により、尿を通じて様々な臨床検査が可能となっています。
その一つに、尿による妊娠の確認があります。



参考文献

http://www1.accsnet.ne.jp/~kentaro/yuuki/urea/urea.html

http://www.mmjp.or.jp/cosmenet/index.html

http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=93505&lindID=4

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%BF



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