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                                        ヒートアイランド現象


                     都市域の気温が周辺の郊外域と比べて気温が数℃高くなる現象である。
                    この現象は、都市周辺の気温分布を地図で表すと都心の高温域が島のよ
                    うに見えることより、ヒートアイランド現象と呼ばれている。
        
                     その原因として、都市域では地上表面がアスファルトやコンクリートで
                    覆われ、蒸発散が妨げられていること、蒸散作用によって気温の低減効
                    果をもたらす緑地の減少していること、昼間建物表面や道路表面に注が
                    れ、蓄積した太陽熱が夜間には大気に放散されること、人々の生活によ
                    り消費された膨大なエネルギーが熱エネルギーとして大気に放散されて
                    いること、例えばエアコン、照明器具、冷蔵庫、OA機器などの家電製品
                    からの放熱や自動車のエンジン、カーエアコンからの排熱、地下鉄から
                    の排熱などがある。ヒートアイランドは人間活動の結果として生まれた<
              一つの熱汚染である。
     
              ヒートアイランド現象の影響とは。暑いからと言ってエアコンをつける
              とエアコンから出た廃熱で更に気温が上がる。そうすると更にエアコン
              の設定温度を下げる。最終的にエアコンの効率が下がり悪循環を形成す
              る。この悪循環は結果として夏季消費電力の増大へとつながる。気温が
              1℃上昇することによる最大電力の増加量を気温感応度というが、東京
              電力管内の夏季14時の気温感応度は約166万kW/℃と試算されており、
              このためだけの新たな発電所が必要とされる懸念すら示されている。さ
              らに、熱中症や睡眠障害など人体への直接的な健康影響の他、植物の開
              花時期をはじめとした生態系への影響、水害などをもたらす局所的集中
              豪雨との関係も指摘されている。

              都市域のヒートアイランド対策。気温を下げる主な要因は水面と緑地が
              考えられる。わが国の主要都市において、都市内外の最大気温差とその
              都市における水面と緑地の面積率との関係を調べたところその両者には
              明らかに反比例の関係が認められた。東京都では民間建物であってもヒ
              ートアイランドを緩和するための屋上緑化を義務付けし、中央府省でも
              2002年からヒートアイランド対策関係府省連絡会議を結成し、相互に密
              接な連携と協力を図ることとなった。しかしながらヒートアイランド対
              策は、ようやく本格的な検討が始められたばかりである。地表面放熱と
              人工排熱の制御は、量の削減だけでなく、質(顕熱放出か潜熱放出か)、
              放熱場所(街路空間か上空か、もしくは地中、河川水、海水か)、そし
              て時間(日中か夜間か)など、考慮すべき点は多い。




参考文献
都市環境学教材編集委員会編:都市環境学,森北出版株式会社
東京農工大学農学部生物圏環境科学専修編集委員会編:地球環境と自然保護,株式会社倍風館
川本 克也ほか:入門環境の科学と工学,共立出版株式会社
和田 安彦ほか:エース環境計画,株式会社朝倉書店